最近どうもうちの親が水分の摂取量が少なくて、それによる熱中症や脳梗塞などの健康障害が心配…という悩んでいませんか?
確かに、高齢者(のみならず)の水分量の摂取が少ないと、熱中症や脳梗塞の危険性の他、便の出が悪かったり、尿路感染の危険性などもありますよね。
そこで、水分の与え方を変えたら、摂取してくれるかな?とおもい、麦茶にゼラチンを混ぜただけの「お茶ゼリー」を提供してみたところ、飲み物を提供するより、圧倒的に水分摂取量が増えました。
うちの施設では、普通の水分をなかなか摂ってくれない利用者さんには、麦茶をただゼラチンで固めただけの、お茶ゼリーを提供しています。
— 特別じゃない普通の施設料理【介護士しげゆき】 (@kaigo_home) October 3, 2022
飲む行為より、食べる行為の方が好きな利用者さんにはうけています。
400mlの麦茶に、大さじ3くらいの水に混ぜたゼラチンをレンチン。
沸騰直前で止めて混ぜる pic.twitter.com/CmMGUpq7Lq
作り方は、上記のツイートをご参考ください。
高齢者が1日に必要な水分量は、およそ2,500㎖が必要です。
ただ、水分補給の手段は、直接飲むだけではありません。料理に使われている肉や、魚、野菜などにも水分は含まれているので、普通にご飯を食べていたら、ある程度食事からでも水分を摂ることができます。
なので、食事以外ではおよそ、1.5ℓを水分として摂る必要があります。
ただ、認知症の進行具合などによる、咀嚼や嚥下機能の低下で円滑な水分が難しくなることがあります。
そんな利用者さんのために『お茶ゼリー』を提供したところ「おいしい」と、スプーンを使ってペロッと食べちゃいました。
砂糖を少しくらいなら足してもいい。けど、市販のカロリーオフゼリーはやめておこう
お爺ちゃんお婆ちゃんって、甘いものが好きなんですよね。うちの利用者さん達も、お饅頭とか大好きですよ。
なので、ゼラチンを混ぜただけのお茶ゼリーでは、手が進まない場合があります。そんな時は、ゼラチンをレンチンする時に、砂糖を少し入れると甘みが出て食べやすくなるでしょう。
じゃあ、市販のゼロカロリーゼリーとか食べてもらえばいいと思いがちですよね。
しかし、ゼロカロリーが実現しているのは、甘みを感じる物質のおかげなんです。いわば「人工甘味料」というやつですね。
人工甘味料の特徴は、砂糖の200倍以上甘く、少ない量で甘さを感じることが出来るという点です。なので、食品に加えてもほとんどカロリーが増えることがありません。
そんな手法で、無理矢理ゼロカロリーの基準を満たしているだけなのです。
「カロリーが少ないのだから、それの何がいけないの?」
一見、「じゃあ大丈夫じゃん」と思いがちです。
人工甘味料を摂りすぎる事への弊害もあります。
- 脳が甘さに鈍感になる カロリーゼロの人工甘味料ですが、脳は甘さを感じています。そのため、ゼロカロリー食品・飲料であっても甘さを求めてついとりすぎてしまい、わずかに含まれるカロリーの積み重ねによって肥満につながるおそれがあります。
同じように懸念されるのが、人工甘味料のとりすぎです。ひんぱんにとることで脳が甘さに鈍感になると、より強い甘さを求めて糖質を摂取してしまいます。 - 基礎代謝が下がることがある 人間は空腹に対してカロリーをとることで血糖値が上昇し、満腹感を得ています。しかし、人工甘味料をとるのみで血糖値が上がらないと、からだが空腹に対応する基礎代謝が落ちたり、食事の際に食欲を増進させてしまったりしてしまいます。こうしたことにも注意が必要です。
なので、人工甘味料は食べるより食べない方がいいという事ですね。
追記 : 水分にガッチガチにトロミをつけて食べる事出来るけど…
咀嚼、嚥下機能が低下した利用者さんに、水分にトロミをつけた水分を提供する方法があります。
トロミがついている分、誤嚥の危険性を減らす目的があります。
例えば、プリンやゼリーのようにガッチガチにスプーンですくえるほどのトロミをつけて食べるといった感じ。
介護施設ではお馴染みの方法なんですが、、、。
あれ、触ってみてわかると思うけど、固まるほどのトロミって、ヌルンヌルンで口の中ネチョンネチョンじゃん?
あれ、食べたいと思います?
自分だったら、絶対ヤダ!
まとめ : 飲めない高齢者に「お茶ゼリー」は有効
普通に水分提供しても、あまり飲んでくれない高齢者さんに「お茶ゼリー」を提供してから、水分量が圧倒的に上がりました。
とにかく、水分不足は万病の素です。放置しておくと思わぬ病気につながる可能性があります。未然に防いでいきましょう。
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