東京・あきる野市の春の訪れを告げる野菜、のらぼう菜。江戸時代から続くこの地域特有の食材は、今や地元の直売所で朝の販売開始からわずか数時間で売り切れるほどの人気を誇ります。しかし、その魅力はまだまだ多くの人に知られていない宝のような存在。そんなのらぼう菜の新たな魅力を引き出すレシピを、料理研究家の浜内千波さんが提案します。
材料
ノラボウ・ナ・ゲット(3~4人分)
(画像元https://www.nhk.or.jp/shutoken/ohayo)
材料 | 量 |
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のらぼう菜 | 200g |
鶏むね肉 | 1/2枚(150g) |
塩 | 3.5g |
こしょう | 少々 |
酒 | 大さじ1 |
小麦粉 | 大さじ4弱 |
片栗粉 | 大さじ4弱 |
ごま | 大さじ2 |
水 | 大さじ2+1/2 |
揚げ油 | 適量 |
ノラボーナ・クロックムッシュ(2人分)
(画像元https://www.nhk.or.jp/shutoken/ohayo)
材料 | 量 |
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のらぼう菜 | 60g |
食パン(8枚切り) | 2枚 |
ホワイトソース | 大さじ4 |
ベーコン | 30g |
オリーブ油 | 小さじ1 |
ピザ用チーズ | 40g |
粉チーズ | 小さじ1 |
黒こしょう | 少々 |
作り方
ノラボウ・ナ・ゲット
- 鶏むね肉を細切りにする。これにより、肉が柔らかくなり、のらぼう菜との絡みも良くなります。
- のらぼう菜は、太い茎の部分は折り、残りは4㎝前後の長さにざく切りにします。茎の部分は食感を楽しむため、残りは食べやすいサイズに。
- ボウルに鶏肉、塩、こしょう、酒を入れ、粘りが出るまで混ぜたら、ざく切りにしたのらぼう菜も加えてしっかりと混ぜます。これにより味が均一になります。
- 小麦粉、片栗粉、ごまを入れてもむように混ぜ、水を加えて全体にまとわせます。衣が野菜と肉にしっかりと絡むことで、揚げた時にカリッとした食感に。
- 茎の太い部分はそのまま中温に熱した油で揚げ、残りはひと口大にぎゅっとまとめて揚げます。これにより、外はカリッと中はジューシーな仕上がりに。
ノラボーナ・クロックムッシュ
- ベーコンは1cm角に、のらぼう菜は小口切りに切り、オリーブ油で炒めます。これにより、ベーコンの旨味とのらぼう菜の甘みが引き立ちます。
- 食パンにホワイトソースを塗り、ピザ用チーズの半量をのせ、その上に炒めたのらぼう菜とベーコン、さらに残りのチーズをのせます。チーズが溶け合うことで、コク深い味わいに。
- お好みで粉チーズをふったらオーブントースターでこんがりと焼き、黒こしょうをふりかけて完成。粉チーズと黒こしょうで風味が増し、見た目にも美味しさが伝わります。
ポイント
のらぼう菜の栄養価
のらぼう菜には、βカロテン、ビタミンC、食物繊維などが豊富に含まれており、甘みがあって食べやすいのが特徴です。これらの栄養素は、子どもの成長に欠かせない要素であり、大人の健康維持にも役立ちます。
子どもが喜ぶ工夫
子どもたちが喜んで食べるためには、見た目の工夫も重要です。ノラボウ・ナ・ゲットは、揚げることで金色に輝き、食欲をそそります。ノラボーナ・クロックムッシュは、チーズがとろける様子を見せることで、食べる前からワクワクさせます。
地域の食文化を支えるのらぼう菜
のらぼう菜は、地域の食文化を支える大切な野菜です。春になると、この地域で生まれ育った人々は、のらぼう菜の味を心待ちにしています。これらのレシピを通じて、のらぼう菜の新たな魅力を発見し、多くの人にその価値を知ってもらいたいですね。
のらぼう菜と春野菜のサラダ
ここからは、私からの提案です。春の息吹を感じさせるのらぼう菜と春野菜を使った爽やかで健康的なサラダです。のらぼう菜のほんのりした甘みと、春野菜のフレッシュな味わいが、春の食卓に彩りを添えます。
材料(4人分)
- のらぼう菜: 100g
- 新玉ねぎ: 1個
- カイワレ大根: 1パック
- スナップエンドウ: 100g
- ミニトマト: 8個
ドレッシング
- オリーブオイル: 大さじ4
- レモン汁: 大さじ2
- 塩: 小さじ1/2
- 黒こしょう: 適宜
- はちみつ: 大さじ1
作り方
- のらぼう菜の下処理: のらぼう菜はよく洗い、水気をしっかりと切ります。食べやすい大きさに手でちぎり、ボウルに入れておきます。
- 新玉ねぎの準備: 新玉ねぎは薄くスライスし、水にさらして辛味を抑えます。その後、水気をしっかりと切ります。
- スナップエンドウの調理: スナップエンドウは塩少々を加えた熱湯でサッと茹で、冷水にとって色止めをします。その後、水気を切って斜めに切ります。
- サラダの組み立て: ボウルにのらぼう菜、新玉ねぎ、カイワレ大根、スナップエンドウを入れます。ミニトマトは半分に切って加えます。
- ドレッシングの調理: 小さなボウルにオリーブオイル、レモン汁、塩、黒こしょう、はちみつを入れ、よく混ぜ合わせます。
- サラダにドレッシングをかける: サラダにドレッシングをかけ、軽く混ぜ合わせたら、サーブします。
このサラダは、のらぼう菜と春野菜の素材の味を生かしつつ、シンプルながらも深みのある味わいを楽しめます。ドレッシングの酸味と甘味が、野菜の味を引き立て、春の食卓にぴったりの一品となります。
まとめ
のらぼう菜は、その歴史と栄養価において、私たちの食生活において重要な役割を果たしています。今回紹介したノラボウ・ナ・ゲットとノラボーナ・クロックムッシュは、伝統的な食材を使いながらも、現代の食卓に合うよう工夫されたレシピです。家族みんなで、のらぼう菜の新しい魅力を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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