食欲の秋にぴったり!鶏ゴボウスープカレーでほっとひと息
「カレーは好きだけど、ルウの味に飽きてきた」「もっと軽くて、体にやさしいカレーが食べたい」——そんなふうに感じている方にぴったりなのが、ノンストップ!(2025年10月7日放送)の人気コーナー「笠原将弘のおかず道場」で紹介された『鶏ゴボウスープカレー』です。
しょうゆとみそをベースにしたスープに、ゴボウやトマト、セロリの香りが重なり、和のやさしさとスパイスの刺激が絶妙に調和します。
料理人・笠原将弘さんが提案するのは、いつもの家庭カレーに「和食の発想」を加えた新しい形。
一見洋風のカレーながら、味わうと出汁のような深いコクが広がり、口の中がほっと落ち着く。そんな“和カレー”の世界を、家庭でも簡単に再現できるのが魅力です。
この記事では、家庭料理アドバイザーの視点から、レシピのコツやおいしさの秘密、そしてアレンジまでをじっくり紹介していきます。
和風スープカレーの新境地!笠原流の真骨頂
『鶏ゴボウスープカレー』の最大の特徴は、「ルウを使わない」こと。
一般的なカレーは小麦粉を炒めたルウでとろみをつけますが、笠原さんのレシピではスパイスと和の調味料で味をまとめています。
そのため、重たさがなく、スープのように最後まで飲み干せる軽やかさが生まれます。
香りのベースになるのはカレー粉、ニンニク、ショウガ。ここにしょうゆ・みそ・酒・砂糖を加えることで、スパイスの刺激に和の甘みと深みがプラスされます。
この絶妙な組み合わせが、カレーでありながらどこか懐かしい“日本の味”を感じさせてくれるのです。
さらに、具材の切り方や加熱の順序にも、笠原流の技が隠れています。
・タマネギはしっかり炒めて甘みを引き出す
・セロリはみじん切りにして香りを生かす
・トマトはざく切りにして煮込みながら自然にとろけさせる
これらの工程が、スープ全体にうま味の層を作り出します。
ゴボウが主役!2つの切り方で香りと食感を両立
このレシピで特にユニークなのが、ゴボウを“2種類の形”で使うこと。
1/3をみじん切りにしてスープに溶け込ませ、残りはピーラーでリボン状にしてトッピングに。
みじん切りのゴボウは、煮込むことでスープに溶け、土の香りとコクを生みます。
一方、リボン状のゴボウは、カリッと揚げることで香ばしさと食感をプラス。
この“柔と剛”のバランスが、家庭のカレーをぐっと格上げしてくれるのです。
揚げたゴボウをトッピングに使うアイデアは、実は和食の「揚げ野菜」から着想を得たもの。
素朴な見た目ながら、食卓に出すとレストランのような華やかさが加わります。
また、仕上げに塩をひとつまみふることで、スープカレーの味が引き立ちます。
レシピ:家庭でも作りやすい本格派の味
【材料(4人分)】
鶏モモ肉…2枚
ゴボウ…200g
タマネギ…1個
セロリ…100g
トマト…2個
サラダ油…大さじ2
塩・コショウ…各適量
A[カレー粉大さじ2、ニンニク(すりおろし)・ショウガ(すりおろし)各大さじ1]
B[水5カップ、しょうゆ大さじ3、砂糖・酒・みそ各大さじ2]
揚げ油、温かいご飯、ゆで卵(4個)
【作り方】
① タマネギは薄切り、セロリはみじん切り、トマトはざく切りにする。ゴボウは1/3をみじん切り、残りをリボン状にして水にさらす。
② フライパンにサラダ油を熱し、鶏モモ肉を炒める。塩・コショウを少々。
③ タマネギ・セロリ・みじん切りのゴボウを加えてじっくり炒め、甘い香りが立ったらAを加えてさらに炒める。
④ 香りが立ったらBを加えて煮立て、アクを取り、フタをして15分ほど弱火で煮る。
⑤ 別のフライパンでリボン状のゴボウをカリッと揚げ、塩を軽くふる。
⑥ ご飯を器に盛り、ゆで卵と揚げゴボウをのせ、スープを添える。
1人分707kcalとボリューム満点ながら、油っこくなく、スープ感覚で軽く食べられます。
おいしさの理由:和の調味料が生み出すやさしい深み
しょうゆとみそを使うことで、スパイスの辛みがまろやかになり、家庭でも食べやすい味になります。
特にみそには「うま味をまとめる力」があり、カレー粉の個性的な香りを包み込みながら、コクと甘みをプラスしてくれます。
また、トマトの酸味とセロリの香りが全体を引き締める役割を果たし、重たさを感じさせません。
まるで和風出汁のような奥行きを持つこのスープカレーは、「スプーンが止まらない」と評判になること間違いなしです。
そして、隠し味の酒と砂糖も重要なポイント。
酒は鶏肉の臭みを消し、砂糖はみその塩気を和らげ、まろやかな味に整えてくれます。
一口食べると、「和食のカレーってこんなに優しいんだ」と感じられるはずです。
家族みんなで楽しめる!アレンジと食べ方のヒント
・辛さが苦手な子どもには、カレー粉を少し減らし、みそを多めにしてまろやかに。
・スープを濃いめにして、うどんにかけると『カレー南蛮風』に早変わり。
・翌日はご飯と一緒に煮込んで『スープカレー雑炊』に。
・野菜を加えるなら、ナスやパプリカ、レンコンも相性抜群。
笠原さんのレシピは、「家庭で自由に楽しんでほしい」という思いが込められています。
スープカレーとして完成度が高いのはもちろん、アレンジの幅広さこそがこの料理の魅力です。
食卓に広がる“和スパイス”の香り
この記事のポイントをまとめると、次の3つです。
・しょうゆとみそが作る「和のスープカレー」という新しい味わい
・ゴボウを2種類に使い分けることで香りと食感を演出
・辛さ控えめ、子どもから大人まで楽しめる優しい仕上がり
カレーなのに出汁のようにやさしく、スパイスなのにほっとする——。
そんな“和カレーの新定番”が、今日の『鶏ゴボウスープカレー』です。
家族の「また作って!」が聞けること間違いなし。秋の夜長に、心まで温まる一皿をぜひ試してみてください。
リボンゴボウのアレンジ提案

ここからは、私からの提案です。ピーラーでむいたリボンゴボウは、見た目が華やかで、食感もやわらかく、それでいてごぼうらしい香ばしさを残してくれます。副菜にも主食のアクセントにもなり、使い方次第で料理の印象ががらりと変わります。ここでは、家庭でも取り入れやすいアレンジを紹介します。
ひらひらリボンのゴボウサラダ(ごまマヨ和え)
ごぼう・きゅうり・にんじんをピーラーでリボン状にむき、ごまマヨネーズ・プレーンヨーグルト・白ごま・麺つゆ・粒マスタードを混ぜたドレッシングで和えるレシピです(レシピサイトNadia)。ごぼうの香りとマヨネーズのコクがよく合い、ひと口ごとに食感が変わるのが楽しいです。シャキッとした歯ごたえを保つために、短時間だけ茹でて冷水にとるか、塩もみして水気をしっかり切るのがポイント。リボン状の見た目がまるで洋風サラダのようで、おもてなしにもぴったりです。
デリ風ごぼうサラダ(ツナ入り、クリーミー系)
ごぼうとにんじんを下ゆでして、軽く下味をつけます。そこにツナ・マヨネーズ・粉チーズ・すり白ごま・しょうゆ・酢を加えて混ぜると、デリ風の一品になります(レシピサイトNadia)。ツナのうま味と粉チーズのコクが加わり、濃厚なのにしつこくない味わいに仕上がります。リボンゴボウを使うと、平たい帯のような形がソースとよく絡み、見た目にも動きが出て華やかです。お弁当のおかずや、パンに挟んでサンドイッチにしてもおいしく楽しめます。
麺・うどん・そばのトッピングとして
温かいうどんや冷やしうどん、蕎麦の上に、生のままのリボンゴボウや軽く炒めたものをトッピングするだけで、香りと食感のアクセントになります。シャキシャキした歯ざわりとほのかな土の香りが、出汁のきいたつゆとよく合います。カレーうどん風にするなら、スープカレーを少し煮詰めて濃度を上げ、上にリボンゴボウをのせると、和とスパイスが融合した一品に変わります。冷たい蕎麦には、リボンゴボウ・青ねぎ・ごま油少々を合わせると、香ばしくて夏にも食べやすい和風スパイス風味になります。
リボン牛蒡のおかか炒め
リボンゴボウをごま油で炒めてしょうゆを回しかけ、仕上げに鰹節をまぶすだけの簡単副菜です(楽天レシピ)。火が通りやすく短時間で完成するため、忙しい日のおかずにもおすすめです。薄く削ったごぼうは火の通りが早く、香ばしさと柔らかさが同時に味わえるのが魅力。ご飯のお供にぴったりで、冷めてもおいしいのでお弁当にも使えます。
和風あえもの(ナムル風・和え和え風)
軽く茹でたリボンゴボウを冷水で冷まし、ごま油・しょうゆ・酢・すりごまなどで和えるだけで、シンプルな和風ナムルになります。そこにキムチやナムルのたれを加えると、少しピリ辛で食欲をそそる味わいに変化します。ごぼうの風味とごま油の香りが食欲を引き立て、箸が止まらないおかずになります。東アジア風の味つけにもよく合うので、冷蔵庫にある野菜と合わせて彩りを添えるのもおすすめです。
出典:ノンストップ!(フジテレビ)「笠原将弘のおかず道場」2025年10月7日放送『鶏ゴボウスープカレー』
(https://www.fujitv.co.jp/nonstop/)
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