春の訪れと共に、京都の名店から新たな中華料理の波が到来。魏禧之シェフが提案するのは、春野菜をふんだんに使った、心と体が喜ぶ軽やかな味わい。彼の手にかかれば、普段見過ごされがちな野菜たちも、主役級の美味しさに変身します。
野菜がおいしい!“春中華”
新たまねぎと鶏肉の黒こしょう炒め
魏禧之シェフの手によって、新たまねぎはただの脇役ではなく、甘さと食感のバランスが絶妙な一皿の主役へと昇華。黒こしょうの効いた鶏肉との組み合わせが、春の訪れを告げる一品です。
材料
材料 | 量 |
---|---|
新たまねぎ | 1コ(200g) |
鶏もも肉 | 200g |
ピーマン | 30g |
パプリカ(赤) | 20g |
A チキンスープ | 大さじ4 |
A 酒(紹興酒があれば) | 大さじ2 |
A 黒こしょう(粗びき) | 小さじ1 |
A 砂糖 | 小さじ1 |
A 塩 | 小さじ1 |
A 片栗粉 | 小さじ1 |
B 塩 | 1つまみ |
B 酒(紹興酒があれば) | 大さじ1 |
B 溶き卵 | 大さじ1 |
B 片栗粉 | 大さじ1 |
B サラダ油 | 大さじ1 |
C にんにく(すりおろす) | 小さじ1/2 |
C しょうが(すりおろす) | 小さじ1/2 |
サラダ油・ごま油 | 適量 |
作り方
- 新たまねぎは縦半分に切り、横に3mm厚さに切る。ピーマンとパプリカは細切りにする。Aは混ぜ合わせておく。これにより、調味料が均一に混ざり、味が均等になります。
- 鶏肉は3cm長さの棒状に切り、Bを加えてもみ込む。これにより、鶏肉に味が染み込み、柔らかくなります。
- 中華鍋にサラダ油を熱し、鶏肉を炒める。次に、たまねぎ、ピーマン、パプリカを炒め、油をきる。これにより、素材の風味が引き立ちます。
- Cを熱し、香りが立ったら鶏肉と野菜を戻し入れ、Aを加えて炒める。最後にごま油を加えて大きく混ぜる。これにより、風味が増し、料理がまとまります。
たけのこと菜の花の炒め物
春の代表格であるたけのこと菜の花。これらを使った炒め物は、春の豊かな自然を感じさせる一皿。カリッとした食感と優しい味わいが、食卓に彩りを添えます。
材料
材料 | 量 |
---|---|
ゆでたけのこ | 150g |
豚ひき肉 | 150g |
菜の花(サッとゆでてみじん切り) | 50g |
ザーサイ(味付き) | 50g |
干しエビ | 20g |
【A】 | |
しょうが(すりおろす) | 小さじ1 |
にんにく(すりおろす) | 小さじ1 |
赤唐辛子(小口切り) | 1つまみ |
【B】 | |
酒(あれば紹興酒) | 小さじ1 |
しょうゆ | 大さじ1と1/2 |
砂糖 | 小さじ2 |
しょうゆ(たけのこ用) | 大さじ1 |
サラダ油 | 適量 |
ごま油 | 大さじ1 |
作り方
- たけのこの下処理: ゆでたけのこを食べやすい大きさに切り、ボウルに入れてしょうゆ大さじ1をまぶします。これにより、たけのこの風味が増し、次の工程での味付けがより一層引き立ちます。
- ザーサイと干しエビの下処理: ザーサイと干しエビをそれぞれたっぷりのぬるま湯に2分間浸し、水気を切った後、みじん切りにします。これは、干しエビの塩気を抑え、ザーサイの風味を引き出すためです。
- たけのこの炒め: 中華鍋にサラダ油大さじ4を強めの中火で熱し、たけのこの汁気を切って全体が色づくまで炒め、ザルに上げて油を切ります。たけのこを先に炒めることで、香ばしさが増し、食感が良くなります。
- 具材の炒め合わせ: 同じ中華鍋にサラダ油大さじ1を加え、干しエビとザーサイ、ひき肉を順に入れて炒めます。ひき肉の色が変わったら、別のザルに上げて油を切ります。これにより、それぞれの具材が均等に炒められ、味がなじみます。
- 香味野菜の炒め: 中華鍋に再びサラダ油大さじ1を熱し、【A】のしょうが、にんにく、赤唐辛子を炒めます。香りが立ったら、ひき肉を戻し入れて混ぜます。香味野菜を炒めることで、料理全体に深みと香りが加わります。
- 最終的な炒め合わせ: たけのこと【B】の調味料を加え、汁気がなくなるまでよく炒めます。これにより、味が具材にしっかりと絡みます。
- 仕上げ: 菜の花を加えて混ぜ、最後にごま油大さじ1を回し入れて大きく混ぜたら完成です。ごま油は風味を加えると同時に、料理の見た目を艶やかにします。
セロリといかの梅あえ
セロリのシャキシャキ感といかの柔らかさが絶妙にマッチした「セロリといかの梅あえ」は、さわやかな梅の風味が春の訪れを感じさせる逸品。食感と味わいのハーモニーが楽しめます。
材料(2人分)
材料名 | 分量 |
---|---|
セロリの軸 | 1本分(100g) |
いか(胴) | 100g |
梅干し(塩分約10%、種を取る) | 20g |
カリカリ梅(種を取る) | 20g |
青ねぎ | 10g |
Aしょうゆ | 小さじ1 |
A砂糖 | 小さじ1/2 |
ルッコラ | 1本 |
ごま油 | 大さじ1 |
作り方
- セロリの軸は筋を取り除き、1cm幅の斜め切りにします。セロリはシャキシャキとした食感が特徴で、斜め切りにすることで見た目にも美しく、食感も楽しめます。
- いかは開いて内側に2~3mm幅の切り目を入れ、食べやすい大きさにそぎ切りにします。切り目を入れることで、いかが縮まずに柔らかく仕上がります。
- 梅干しとカリカリ梅はそれぞれ包丁でたたき、ボウルに入れます。梅干しは酸味が強く、いかとの相性が良いため、味のアクセントになります。
- 青ねぎは斜めにせん切りにし、水にさらして水気を切ります。これにより、青ねぎの辛味が和らぎ、食感が良くなります。
- 鍋に湯を沸かし、セロリを10秒間ゆでます。その後、いかを加えてさらに5秒間ゆで、ざるに上げて湯を切ります。この工程で、セロリといかの食感を保ちつつ、余分な臭みを取り除きます。
- 梅干しとカリカリ梅のボウルに、ゆでたセロリといか、Aの調味料(しょうゆ小さじ1、砂糖小さじ1/2)を加え、あえます。これにより、梅の風味がより一層引き立ちます。
- 仕上げにごま油を回し入れ、軽くあえます。ごま油は香りが良く、全体の味をまとめる役割を果たします。
- 器に盛り付け、青ねぎを散らし、ルッコラを添えて完成です。ルッコラは彩りとしてだけでなく、ほろ苦さが料理の味わいを深めます。
まとめ
魏禧之シェフの中華料理は、春野菜の魅力を最大限に引き出し、それでいて飽きのこない味わい。これらの料理は、春の食卓を彩るだけでなく、日々の食生活に新たな刺激を与えてくれることでしょう。毎日でも食べたくなる、そんな料理の数々をぜひご堪能ください。
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