NHKの人気料理番組「きょうの料理」では、2024年5月20日の放送で「はじめての手仕事」と題して、特別なゲストを迎えました。そのゲストは、イギリスのマーマレード品評会で日本人初の大賞を受賞した赤曽部麗子さんです。彼女の手による甘夏マーマレードの作り方は、多くの家庭でも楽しめる素晴らしいレシピで満たされています。
甘夏マーマレードの魅力と手作りの楽しさを紹介
甘夏マーマレードは、その爽やかな香りとほのかな苦味が特徴です。赤曽部麗子さんが提供するこのレシピは、2024年5月20日に公開され、春の訪れと共に家庭で楽しむジャム作りの魅力を伝えます。今回は、約8個分の140ml保存瓶に収められるこのマーマレード作りの手順を詳しく解説します。
材料
- 甘夏: 3～4個（約1kg）
- レモン: 1～2個
- グラニュー糖: 700～750g
- オレンジリキュール: 小さじ2
調理手順
- 果汁の準備： 甘夏とレモンを横半分に切り、果汁を絞ります。絞った後の種や搾りかすは後で使います。
- ペクチン源の準備： 甘夏の薄皮を手で優しく剥き、皮は縦四分割後、白いワタをそぐ。薄皮、ワタ、種、搾りかすを二重のガーゼでしっかり包みます。
- 皮の下処理： 甘夏の皮を3等分に切り、さらに約1.5～2mm幅に切ります。均一に火が通るように、皮はきれいに整えます。
- 煮る： 水1.6リットルと一緒にガーゼ包みと皮を鍋に入れ、45～60分ほど中火で煮ます。この時、アルミの鍋は使用しないように注意してください。
- 煮汁の処理： 甘夏の皮とガーゼ包みを取り出し、ゆで汁を分けます。500mlのゆで汁、甘夏果汁、レモン果汁を加え、グラニュー糖の半量も入れて、中火でアクを取りながら煮ます。
- 最終煮詰め： ゆるくとろみがつくまで約30分間、煮詰めます。この間、残りのグラニュー糖を二回に分けて加え、均等に煮詰めることがポイントです。
- 仕上げ： オレンジリキュールを加えた後、強火で一瞬アルコールを飛ばし、火から下ろします。
- 保存： 煮沸消毒した保存瓶に熱いうちにマーマレードを入れ、瓶の口を清潔に拭き取り、軽く蓋をします。その後、瓶を湯せんで10～15分間加熱し、自然に冷まします。
保存方法
このマーマレードは未開封で冷蔵保存すると約4ヶ月持ちますが、開封後は1週間以内に使い切るようにしましょう。
手作りの甘夏マーマレードは、その作り手の愛情が感じられる一品です。ぜひこのレシピを試して、自家製のジャムを楽しんでみてください。
甘夏マーマレード作りの3つのポイント
手作りマーマレードは、市販のものにはない特別な風味と愛情が詰まっています。赤曽部麗子さんの甘夏マーマレードを作る際に特に注意すべき3つのポイントを解説します。これらを押さえることで、より美味しく、質感が良いマーマレードを作ることができます。
1. ペクチンの抽出：
ペクチンはジャムやマーマレードに欠かせない天然のゲル化剤です。甘夏の種や皮、搾りかすにはペクチンが豊富に含まれています。これらをガーゼで包んで煮出すことで、ペクチンが溶け出し、マーマレードに適度なとろみを与えます。この工程はマーマレードのテクスチャを左右する重要なステップです。
2. 正しい火加減：
マーマレードの煮詰め方には、適切な火加減が必要です。弱すぎると水分が十分に飛ばず、固まりにくくなります。また、強すぎると焦げやすく、味や色が損なわれます。中火でゆっくりと煮詰めることで、甘夏の皮が透き通り、柔らかくなり、マーマレード全体の味が均一になります。
3. 糖度の調整：
マーマレードの保存性と味わいは糖度に大きく依存します。糖度が高いと保存性が向上しますが、あまりに高いと硬すぎるジャムになります。赤曽部さんのレシピでは、グラニュー糖を段階的に加えることで糖度をコントロールし、適度な甘さと柔らかさを実現しています。このようにして、自然な果実の風味を最大限に引き出しながら、適切な保存性も確保しています。
これらのポイントを心がけることで、家庭でもプロの味に近い甘夏マーマレードを作ることができます。ジャム作りの楽しみを家族や友人と共有し、美味しい朝食の一部にしてみてはいかがでしょうか。
保存瓶の煮沸消毒とマーマレードの保存方法
自家製マーマレードを長持ちさせるためには、適切な保存方法が不可欠です。特に、保存瓶の煮沸消毒と正しい保存技術は、マーマレードの品質を保つ上で重要な役割を果たします。ここでは、保存瓶の煮沸消毒方法とマーマレードの保存方法について詳しく解説します。
保存瓶の煮沸消毒方法
- 瓶と蓋の選択： 使用する瓶と蓋はしっかりと洗浄し、破損やひびがないことを確認します。ガラス瓶が推奨され、金属蓋は錆びる可能性があるため、プラスチックコーティングされたものを使用すると良いです。
- 洗浄： 瓶と蓋を熱水と中性洗剤でよく洗い、すすぎ洗いを十分に行います。
- 煮沸： 大きな鍋に瓶と蓋を入れ、水で完全に覆います。水が沸騰したら、10分間煮沸し続けます。この過程で99%以上の細菌が除去され、瓶が滅菌されます。
- 取り出しと乾燥： 煮沸後、瓶と蓋を清潔なトングで取り出し、清潔な布やペーパータオルの上に置いて自然乾燥させます。この際、瓶を拭かないことが重要です。
マーマレードの保存方法
- 熱いマーマレードの充填： 消毒した瓶に、80度以上の熱いマーマレードを充填します。これにより、瓶内部の空気が温まり、密封時に良い真空状態を作ることができます。
- 蓋の閉め方： マーマレードを瓶に入れた直後、蓋をしっかりと閉めます。瓶の口周りにマーマレードが付着している場合は、きれいに拭き取ります。
- 瓶の加熱： 保存瓶を布で敷いた鍋に置き、瓶の肩まで湯を加えて沸騰させた後、10〜15分間煮沸します。この過程で瓶内の空気が抜け、密封性が向上します。
- 冷却： 加熱後、瓶を鍋から取り出し、室温でゆっくりと冷まします。冷却することで瓶内の圧力が下がり、蓋がしっかりと固定されます。
以上の手順により、マーマレードは未開封で冷蔵庫で約4ヶ月間保存可能です。開封後は1週間以内に消費するようにしましょう。これらの方法を適切に行うことで、家庭でも安全で美味しいマーマレードを楽しむことができます。
ブルーベリーミントジャムの作り方
2024年5月20日放送の「きょうの料理」で紹介されたブルーベリーミントジャムのレシピです。ミントのフレッシュな香りがふわっと広がり、爽やかな味わいが楽しめます。ブルーベリーは粒を残して食感を楽しむことができるので、とても魅力的な一品です。手作りジャムはトーストに塗ったり、お料理の調味料としても活用でき、手作りすることでテンションも上がりますよね。ぜひ、このレシピを試してみてください！
材料
材料（140mlの保存瓶約8コ分）
- ブルーベリー: 1kg（冷凍を使う場合は水を加えずに使用）
- ミントの葉: 3g
- グラニュー糖: 400g
- レモン汁: 80ml
材料は半量で作ることもできます。
作り方
- ブルーベリーの準備
ブルーベリーは流水で洗い、ざるに上げて水けを切ります。ミントの葉はお茶用パックなどに入れておきます。こうすることで、後でミントの葉を簡単に取り出すことができます。 - 材料を鍋に入れる
鍋にブルーベリー、グラニュー糖の半量、レモン汁、水カップ1/2を入れ、木べらで混ぜます。グラニュー糖をブルーベリーに馴染ませるようにしっかりと混ぜます。 - 煮る
中火にかけ、煮立ってきたら少し火を弱め、白っぽい泡のようなアクを取りながら煮ます。アクを取ることで、ジャムの仕上がりが美しくなります。アクが減ってきたら、残りのグラニュー糖を2〜3回に分けて加え、そのつど混ぜます。 - ミントを加える
弱めの中火で約20分間煮て、ゆるくとろみがついたら、1のミントを加えます。2分間ほど煮て香りが立ったらミントを取り出し、火を止めます。 - 瓶に詰める
熱いうちに（80度以上）煮沸消毒した保存瓶に9分目まで入れます。瓶の口を拭き、ふたを軽く締めます（やけどしないよう、ゴム手袋や布巾を使用する）。そのまま1分間置き、ふたを一瞬緩め、すぐにふたを締めます。 - 保存
鍋に布巾を敷き、瓶を熱いうちに並べます。瓶の肩まで湯を入れ、中火にかけて沸いてから10〜15分間煮ます。取り出して自然に冷ませば完成です！
ブルーベリーミントジャムは、そのままトーストに塗っても美味しいですが、お料理の調味料としても活用できる万能ジャムです。ミントの爽やかな香りがアクセントとなり、ブルーベリーの粒感が楽しい食感を演出します。このレシピは、手作りの楽しさを感じられる一品で、程よい甘さとほろ苦さのバランスが絶妙です。保存も簡単で、未開封で冷蔵庫で約4か月間保存できます（開封後は1週間以内に食べきることをおすすめします）。ぜひ、初めての手仕事として挑戦してみてくださいね。
ブルーベリーミントジャムのポイント
ブルーベリーミントジャムの魅力をさらに引き出すための3つのポイントを紹介します。このポイントを押さえて、美味しいジャムを作りましょう。
ポイント1: ミントの香りをしっかりと引き出す
ミントの香りはジャム全体の風味を大きく左右します。ミントの葉をお茶用パックに入れることで、ジャムに煮込む際に香りがしっかりと移りつつ、取り出しやすくなります。煮込む時間は2分程度にすることで、香りが強すぎず、程よくフレッシュなミントの香りがジャムに広がります。
ポイント2: ブルーベリーの粒感を楽しむ
このジャムのもう一つの魅力は、ブルーベリーの粒感です。ブルーベリーをしっかりと洗い、流水で洗うことで、ブルーベリーの形を保ちつつ、ジャムに程よい食感を残すことができます。煮込む際も、強火ではなく中火から弱火で煮ることで、ブルーベリーが崩れすぎず、食感を楽しめます。
ポイント3: ジャムの保存方法
手作りジャムの保存には注意が必要です。煮沸消毒した保存瓶を使用し、熱いうちにジャムを詰めることで、長期間保存できるようになります。瓶の口を清潔に保つために、瓶の口を拭いてからふたを締めることが重要です。また、保存瓶を布巾を敷いた鍋で10〜15分間煮ることで、さらに保存性が高まります。未開封で冷蔵庫で約4か月間保存可能で、開封後は1週間以内に食べきることをおすすめします。
これらのポイントを参考にして、ブルーベリーミントジャムをより美味しく、長く楽しんでくださいね！
まとめ
今回の「きょうの料理」で学んだ赤曽部麗子さんのマーマレードレシピは、家庭で簡単に挑戦できるものです。彼女のレシピを試すことで、普段の食卓に少し特別な味わいを加えることができます。手作りの温かみと、愛情を込めた料理を家族で楽しんでみてはいかがでしょうか。
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